板金塗装した部分はコーティングできる?
ボディにコーティングを施工している車を、事故等の理由で損傷させ、板金塗装した場合、板金塗装した部分のコーティングは無くなります。この様な場合は、そのパーツのみ再コーティングを依頼することができます。しかし、元々のコーティングの状態により再コーティングの内容が異なってきます。また実は、板金塗装修理に保険を適用した場合、コーティングにも保険が適用されるのをご存じでしょうか。
今回は、板金塗装した部分のコーティング施工について、保険や費用の面も含めて詳しく紹介します。
板金塗装後は再コーティングができる
板金塗装した部分は、コーティングが無くなりますので、再コーティングする必要があります。ガラスコーティング等コーティングを施工している場合は、再コーティングすることをおすすめします。
再コーティングは、板金塗装が500円玉サイズの板金塗装であっても、ドア1枚などパーツを全てコーティングします。また、板金塗装では、塗装した部分と周りの塗装とのバランスを取るためにスプレーでぼかしを行いますが、コーティングは均一に塗るだけですので、コーティングにぼかしはありません。
ボディの状態により再コーティングの対応が異なる
コーティングを施工した直後や数か月もたたない状態で、事故に遭い板金塗装を行った場合、その板金塗装部分に再コーティングを行っても再コーティングした部分は周囲と光沢が変わりなく違和感が出る可能性は低くなります。
しかし、コーティングを施工してから数年経過している場合は、再コーティングを行った部分の光沢が強く違和感が出る可能性があります。
違和感が出る理由は、コーティングが古かったり、メンテナンスが実施されていないため、コーティングが残っていない場合があります。車のコーティング専門店に車を持ち込み状態を確認してもらいながら、再コーティングを行うことをおすすめします。
再コーティングの方法は?
再コーティングの方法は、通常のコーティング同様、洗車を行い、ポリッシャーを使用して磨き、脱脂を行い下地処理を行います。その後、ガラスコーティングの液剤を使用してムラなく均一にコーティングを行います。
再コーティングの価格は?
再コーティングの場合、ドア1枚やフェンダーパネル1枚など、パーツ毎にコーティングしますが、1台分と比較すると僅かな面積です。しかし、ガラスコーティングの液剤は、一度開封し、空気に触れることで硬化が進みます。その性質から、使い切らなければなりませんので割高な価格設定です。施工面積は小さくても1パーツごとに、1台分のコーティング価格の15%から30%の施工費用が見込まれます。再コーティングの価格は、各店舗ごと異なるため、最寄の店舗にご確認ください。
コーティングが古かったり、メンテナンスを実施せずコーティングが残っていない場合は、再コーティングはせずに、車全体をコーティングすることをおすすめします。コーティングが落ちてしまった部分も含め、磨きなどの下地処理を行い、全体をコーティングすることで、再び新車に近い輝きを取り戻すことが可能です。
仮に車の右側半分など、板金塗装の範囲が広い場合には、再コーテイング料金が高めになります。範囲が広い場合は車全体をコーティングすることをおすすめします。
再コーティングに保険適用のケースも
板金修理後に再コーティングを行う場合、板金修理をご加入の自動車保険を使用して行った場合、再コーティングの費用も保険で賄うことが可能です。保険が適用されるコーティングは、板金修理でコーティングが無くなった部分へのコーティングのみです。
コーティングに保険を適用するためには、条件があります。
コーティングの施工証明書があり、耐久期間が過ぎていないことが条件です。また、仮に5年耐久で1年に1度のメンテナンスを条件としている場合には、3年しか経過していなくてもメンテナンスを行っていない場合には、保険請求できない場合があります。
自動車保険が適用される契約条件
- 相手に過失がある事故
相手に過失がある場合には、相手の自動車保険の対物賠償より支払われますので、ご自身の自動車保険の内容を問わず、補償してもらえます。 - 双方に過失があり、車やバイクとの事故
過失割合により、相手の過失分が相手の自動車保険の対物賠償により支払われます。残りの部分は、ご自身の自動車保険の車両保険から支払われます。この場合、車対車+限定特約(エコノミー)の契約でも支払われます。100%こちらに過失がある場合には、全額ご自身の保険からの支払われます。 - 電柱や壁など自爆による事故
相手がいない事故の場合には、ご自身の自動車保険の車両保険から支払われます。この場合は、一般車両保険に加入の場合のみ支払われます。
まとめ
コーティング施工車で板金塗装を行った場合、その部分のみパーツ毎に再コーティングが可能です。
再コーティングは、パーツ1枚毎のコーティングになります。ボディの状態、コーティングの劣化状況により、再塗装部分のみの再コーティングか車全体のコーティングがおすすめなのか、価格面も含めて車のコーティング専門店と相談して決めましょう。
板金塗装後の再コーティングは、保険を適用してコーティングすることが可能です。なお、保険適用には、事故の内容や保険の契約内容、コーティングの耐用年数やメンテナンス状況により異なります。