ガラスコーティングしている車に洗車って必要?洗車は綺麗さを保つためだけのものではない!?洗車ソムリエ協会代表理事、尾島康弘氏に聞くガラスコーティング車への正しい洗車。今回は(前回に引き続き)、洗車する側から見たガラスコーティングの重要性と、洗車の役割について伺いました。
もし、汚れた車が洗車に来たとして、見た目でそれがガラスコーティングされた車かどうか分かるか、といわれれば分かりません。しかし、一度洗車の工程に入ればすぐに分かります。ガラスコーティングされた車は汚れの落ち方がぜんぜん違いますから。また、洗車の仕上がり後のツヤにも大きな差が出ます。ガラスコーティングされている車は光り方がまるで違いますからね。
一方、ガラスコーティングされていない車の洗車はとても時間が取られます。ガラスコーティングされていない車は、汚れも取れなければ、虫も取れない、フロントガラスもきれいならない、そういうことが多いです。ですから、コーティングなどをされていない車はガラスコーティングすることをおすすめしています。
もちろん毎月2,3回洗車するようであれば、ガラスコーティングされていなくても綺麗な状態を保つことはできます。しかし、まるで鏡のような、隣の車が映りこむような光沢はガラスコーティングをしていなければなしえません。
また、たとえガラスコーティングしていても、洗車や大気中の汚れ、酸性雨などで、徐々にガラスコーティングのトップコートは落ち、コーティングの効果は薄れていきます。そのため年に1回メンテナンスも行うことが必要です。そうすることでガラスコーティングの効果を維持することができます。ガラスコーティングされた店にお願いしてください。ご自身でそのお店のメンテナンスパックを使ってもいいでしょう。大事なのはコーティングと同じメーカーのメンテナンスパックを利用することです。もし引越し等で元のお店が使えなくなった場合は、近くのガラスコーティング専門店に問い合わせてみてください。
ただし、たとえガラスコーティングの効果を維持できていても、そのような光沢はずっと続くものではありません。どんな車も必ず汚れます。大気中を浮遊している排ガスなどの油汚れが付着するからです。
ガラスコーティングしたらもう洗車しなくても良いというディーラーもいるようですがそれは論外です。洗車は車の綺麗さを保つために欠かせません。月に何回も洗車する必要はありませんが、毎月1回定期的に洗車を行うことが必要です。
また、洗車の際は内装の清掃も大切です。居住環境の快適性だけでなく、不衛生さから人体へ悪影響を及ぼす可能性もあります。ですから、毎月1回洗車する際には、外装だけでなく内装もしっかり清掃するようにしてください。
そして、洗車は見た目の綺麗さ、衛生面だけでなく、安全面においても重要な役割を担っています。窓ガラスを定期的に綺麗にしていることで、窓ガラスは曇りにくくなります。また、雨の日の夜や、西日のきつい場所で運転する際、前が見えにくくなるというような事を軽減する効果もあります。このような効果を得るには、3ヶ月に1回の洗車でいいかというとそれではダメで、やはり最低でも月に1回は洗車が必要です。
そもそも、汚い車というのは、実は事故を起こしている確率が、ものすごく高いんです。洗車機でもいいから車を洗うという習慣がある人と、全く洗車しない人を想像してみてください。全くしない人は、管理を軽んじている人、そういう人は運転も軽んじる人、つまり運転を雑にする人です。物を綺麗に大切にするという、基本的な事ができるかどうかの意識の積み重ねが、後々事故と言う大きな出来事になってはねかえってきているんですね。たかが洗車と思うのではなく、そういう大きな結果につながっていることなんだと認識して、車を大切にするという事が重要だと思います。その人の品性というものは、車に表れているものです。